ストーリー。

ではストーリー本編。実際はマイコ編とアヤコ編が交互にやってたのですが、まとめる都合上それぞれでくくってます。

ここはホテルの控え室。ドレスアップした新郎新婦が登場する。新郎の亮太は劇団の看板役者で30年チェリーボーイ。そんな彼がマイコという美人と結婚することになった。マイコとは3ヶ月の付き合い。亮太の舞台を見たマイコが彼に一目ぼれ。そして亮太も彼女にほれ、結婚にいたったのである。
亮太の劇団の先輩でリーゼントがトレードマークの林山、ホテルマンで東京フレンドパークちっくな金田、ウエディングプランナーで亮太の幼馴染であるマサコ、亮太の後輩でオカルト好きの司会役関田などに翻弄されつつ、式へと向かっていく。そして亮太はそこでチェリーボーイ卒業となるキスをすることに…。
一方、亮太はアヤコというブスとも披露宴を控えていた。しかし、亮太はブサイクが大嫌い。マイコと比べて明らかに嫌そうである。…そんな彼がなぜアヤコと結婚するかというと、その裏にはお金が絡んでいた。アヤコは昔、亮太や林山と同じ劇団に所属していたが、劇団を辞め、今は大人のおもちゃ屋で成功したいわゆるセレブ。でも結婚だけはできず、貧乏な林山に500万を渡し、そのお金で亮太を買ったのである。嫌がる亮太だったが、劇団のためを思いしぶしぶ受け、今日に至ったのである。
両親に花嫁姿を見せたいと張り切るアヤコ。亮太に「愛してるー」のテストをしたりする。そんな2人や林山、金田らの元に神父が登場。誓いのキスをしてくれ、と2人に言う。しかし亮太はそれを受け入れられずかなり嫌がる。周りは説得するが、亮太は折れず部屋を出て行ってしまう。…一人残されるアヤコ。結局式はおじゃんに。…実はアヤコの母親は余命いくばくもなく、最後に花嫁姿を見せたくて亮太を買ったのである。結局母親は彼女の花嫁姿を見れないまま死亡してしまう。
そして、アヤコは亮太に憎しみが生まれ、彼を殺そうとする。と、そこに関田が現れる。彼も彼で亮太に対して憎しみを持っていた。けれど、殺してもどうにもならない、という関田。そして「あいつの大事なもの、キスをうばってしまえばいい」とアヤコに言う。ということで、アヤコは整形を決意する。…そして、アヤコが3000万をかけ整形した姿がマイコ。彼女は亮太好みの女になろうと1年半努力し、とうとう結婚までこぎつけたのである。
そして式が始まる。アヤコが見守る中亮太はマイコとキスする…直前にアヤコとマイコが入れ替わり、結局亮太はアヤコとキスをする。それに気づき、驚くアヤコ・マイコ・関田以外のメンバー。…そしてアヤコとマイコがこの計画を交互に亮太たちに話す。奈落のそこに落ちたかのように、落ち込み、おかしくなる亮太。
その様子を見ていた回りのメンバーは最初は亮太に同情する。しかし、アヤコやマイコの話を聞いていくうちに、しだいに2人側に。そしてマサコは、亮太のブス嫌いの理由を話し出す。…彼は母親がブスだった。その上自分が生まれたきっかけが母親がホストにたぶらかされたことからだったのである。結局母親は借金苦で自殺。そして葬式で借金取りから「ブスやったから幸せになれなかった…」といわれた亮太は、それがトラウマとなってブスを愛せなくなったのである。
でも、それは亮太の母親の努力が足りなかったから!というマサコ。そして「ブスはブスなりにがんばってる!」と亮太に叫び、彼にキスをする。…そして亮太は改心。「美人・ブス関係なく最高の女を探す!」と宣言し、結局式はチェリーボーイ卒業パーティーへ。
それから1年後。結局亮太はマサコと結婚することに。これまでの誓いはどこへやら、1日に10回キスするほどまでになったのだった…。

こんな感じですね。セリフも一部いれましたが、ニュアンスしかあってない気がします(苦笑)。
で、実際はマイコ編とアヤコ編が交互にやってたんですよね。だから見てると意味がわからない部分があって。マイコ編でアヤコのことをポロっといったりしてたくだりがあったんですが、見てるこっちも?なとこはあったし。
でも、アヤコの方がおじゃんになったことでマイコとアヤコが同一人物だとわかってからは圧巻でしたね。謎が次々と解けていく、というか。家城くんの1人芝居、関くんとの絡み、風花さんとの絡み、そして亮太を貶めるという一連の復讐劇。特にそこまでは関西弁しゃべるちょっと優雅な女性だなぁ、と思ってたマイコの変貌っぷり。風花さんの演技力をまさまざと見せ付けられましたね。また、家城くんや関くんもいい芝居してて。家城くんはもう見事な女役だったし、関くんは関くんで、家城くんの復讐心を高める演技が本当よかったです。全体的に怪しい雰囲気の役(都市伝説大好き)でしたが、うまくはまってましたし。
まぁ、正直な話ここら辺はネタばれしてなかったけどうすうす復讐云々の時点で2人が何かあるんだ、というのは気づいてましたけどね。亮太と金田たちの関係からして2つの話がリアルに平行してあったんじゃなかったんだろうなぁ、とはうすうす思ってたし。でも最後の亮太に復讐した後の一連の流れはマサコも含め、すごいぐっと来ました。難しい問題ですもんねぇ、これは。考えさせられた部分もありつつ。
でも、結果論として亮太はマサコと結婚できてよかったのではないかな、と思いました。同じブスでもマサコとアヤコの決定的な違いは「ブスを生かすか生かさないか」だったように思うし。彼女は亮太と幼馴染な分、マイコとかより彼の苦しみを知ってるんでしょうしね。そのプロローグまでの1年間に何があったのかな、とふと思う私でした。
あと、林くんや金成くんはもういい脇役っぷりで。2人は本来のストーリーもだし、後述するコント部分でも活躍してましたが、うまいな、と思いましたね。個人的にはアヤコが林山に結婚相手を頼むシーンのカリカのコンビの間がよかったです。
で。ここまで亮くんについてあまり触れてないんですが、彼はセリフ等で「大根役者だ」といわれてる節もあった通り、確かに風花さんや家城くんたちに比べると演技的な面でいくと…?的な部分がありました。関田が亮太をうらんでた理由も(確か)「大根役者なのに主役張ってるのが憎かった」だったと思うし。
でも、私からすると噛むという最大の問題も(本編では)なく、美人と結婚できることでうぬぼれてる部分、ブスを嫌い怒る部分、復讐されたことで奈落のそこに落とされる部分、とメリハリはあったように思います。特に個人的に好きだったのはアヤコに対してキスを嫌う部分。嫌だ!という一点張りでしたが、その怒り方がリアルと言うかなんというか。トラウマをわかってからその部分を思い出すと、彼は彼なりに悩んでたんだなぁ…という姿がわかりましたね。
あとは復讐されてからの凹みっぷり。そこのセリフが「俺どうしたらええ?くやしいしかなしい…」って感じでぐっときましたね。リアルにorzって感じで崩れてたし。そこまでがマイコに対して完全にうぬぼれてたので、そこの落差もよかったです。
あと、他の部分でも振り回される姿が印象的でしたね。後で書きますが、ミニコント部分でどこから突っ込んでいいか状態だったし。…って結構そういう役周り多いけどね、亮くんって(笑)。アドリブに弱い説もありますが…気にしない。
ただねぇ、ふと思ったんですけど、アヤコは両親に見せたい、ってなんどかいってたんですよね。亮太が嫌がったくだりでも言ってたし。でも結局その母親の件は1人残されてから説明してて。それをもし亮太にいってたら、彼も母親のトラウマはあったからまた違ったんじゃないかなぁ…と思いつつ見てました。
あとは関田が亮太をうらむ理由がちょっと薄いかなぁ、と。アヤコと比べたらってのはありますけどね。亮くん自身が大根役者ちっくなのをうまく生かした(?)設定ではありますが。
長くなりましたが、実際これをマイコ部分とアヤコ部分と交互に見てると、最後の復讐っぷりが本当圧巻に思えましたね。さっきも書きましたが、マイコの笑顔の裏に隠されたものがわかったときに怖かったし。2人、そしてマサコというタイプが違った女性に囲まれて亮太の女性観もまた変わったんだろうなぁ、と思いましたね。